無一郎は僕と俺どっち?
一人称が安定しない理由は?
無一郎は「僕」と「俺」どっち?
無一郎の一人称は「僕」「俺」の2パターンあります。
もちろん、無一郎でなくとも普段は「俺」、目上の人に対しては「僕」「私」というケースはよくありますが、どうも無一郎はそういった一般的な使い分けではない様子です。
無一郎の「僕」と「俺」シーンを一覧表で見てみる
何巻何話 | タイトル | 俺(セリフを引用) | 僕(セリフを引用) |
12巻103話 | 縁壱零式 | 俺の刀折れちゃったからこの刀貰っていくね | |
12巻106話 | 敵襲 | 鉄穴森は僕の新しい刀鍛冶 | |
同上 | 同上 | 僕は前にもその子と会ってる? | |
12巻108話 | 時透くんありがとう | 昆布頭って僕のこと? | |
僕はもう行くから勝手にして | |||
いや僕は… | |||
僕はお館様に認められた | |||
13巻110話 | あばら屋でこそこそ | 俺の刀用意してる? | |
14巻117話 | 刀鍛冶 | 俺は死ぬかららせめて二人柱を頼みます | |
誰も僕を助けられない 僕がもっとちゃんとしなきゃいけなかったのに | |||
いくつも間違えたから僕は死ぬんだよ | |||
僕が斬れないのに君が斬れるはずがない | |||
僕なんかよりも優先すべきことがあるだろう | |||
僕の所に来るな!! | |||
14巻118話 | 無一郎の無 | 水の鉢から出られたところで僕はもう… | |
十歳で僕は一人になった | |||
僕は双子だった 僕の兄は有一郎といった | |||
記憶のない時の僕はなんだか兄に似ていた気がする | |||
僕は兄に嫌われていると思っていたし | |||
僕ははじめ白樺の精だと思った | |||
僕たち剣士の子孫なんだって | |||
僕たちは口を利かなくなった | |||
僕たちはずっと苛々してた | |||
14巻119話 | よみがえる | 俺のために 刀を作ってくれて ありがとう | |
鉄井戸さんが最初に俺の刀を作ってくれた | |||
だけど俺は もう大丈夫だよ | |||
14巻120話 | 悪口合戦 | どうせ君は僕に頸を斬られて死ぬんだし | |
14巻121話 | 異常事態 | 僕は死の淵を見た | |
だから僕は血反吐を吐くほど自分を鍛えて叩き上げたんだ | |||
14巻122話 | それは一時的な興奮状態 | 僕のはなしきいてる? | |
15巻128話 | 御教示願う | 僕も…まだ本調子じゃないですけど… | |
15巻129話 | 痣の者になるためには | 僕は毒を喰らい動けなくなりました | |
僕を助けようとしてくれた少年が | |||
僕は熱を出したのですが | |||
19巻164話 | ちょっと力み過ぎたただけ | 俺に構わず進んで下さい | |
19巻165話 | 燦然と戦慄く | 僕が!?こいつの!? | |
お前の血も細胞も俺の中にはひとかけらも残っていないよ | |||
20巻170話 | 不動の柱 | 俺は宇髄さんほど体格に恵まれていないから 数時間で失血死する | |
20巻173話 | 匪石之心が開く道 | 俺に残された時間はもう殆ど無い | |
俺が上弦の壱の動きを止められたら 俺もろとも撃っていいからね | |||
20巻174話 | 赤い月夜に見た悪夢 | 俺が…何とかしなくちゃ 俺が 死ぬ 前に | |
21巻179話 | 兄を想い弟を想い | 僕は頑張ったのに…褒めてくれないの? | |
僕より兄さんの方がずっと可哀想だよ | |||
僕が何の為に生まれたかなんて そんなの自分でちゃんとわかってるよ | |||
僕は 幸せになるために生まれてきたんだ | |||
僕は幸せだったよ | |||
僕は楽しかった また笑顔になれた | |||
僕は何からも逃げなかったし 目を逸らさなかったんだ |
どんな時に「僕」と「俺」?
「僕」の時
・有一郎との会話のとき(記憶が戻り有一郎のことを回想するシーンと無一郎の死後)
・弱気になったとき、あきらめが入ったとき
「俺」の時
・強気になったとき
・戦闘モードに入ったとき
・刀に関することを口にするとき
一人称が安定しない理由は?
一人称が安定しないのは無一郎には「有一郎」という双子の兄が存在していたことが大きな要因。
有一郎が生きていた時の無一郎は、常に「僕」です。
おそらくそのころはずっと「僕」で一人称が安定していたと思われます。
記憶を無くし、有一郎のことを忘れた無一郎の一人称は「僕」と「俺」が混在するように。
記憶のない時の僕は
何だか兄に似ていた気がする
出典:鬼滅の刃 14巻118話 吾峠呼世晴 株式会社集英社 2019年1月9日第1刷
記憶をなくしていた間の自分の言動が兄に似ていたことは、
兄が自分を守っていてくれたように思えて嬉しかったそうです
出典:鬼滅の刃公式ファンブック鬼殺隊見聞録・弐 p93 吾峠呼世晴 株式会社集英社 2021年2月9日第1刷
記憶のない混沌とした状態の時は、無意識の中に有一郎がいて、彼の性格を顕現させることで自らの身を守っていたのではないかと思われます。
しかし、記憶が戻ってからも「俺」と「僕」が混在。覚悟を決めたときや戦闘モードに入ったときは「俺」が多く、それ以外の時は「僕」が多い傾向にあるようです。
記憶を取り戻した無一郎は、自分が何者かを自覚した上で、有一郎の存在を否定するのではなくそのまま素直に受け入れたのでしょう。
兄の存在を感じながら、一緒に鬼と戦っていたのではないでしょうか。
俺は宇髄さんほど体格に恵まれていないから
数時間で失血死する
出典:鬼滅の刃 20巻170話 吾峠呼世晴 株式会社集英社 2020年5月6日第1刷
黒死牟と戦いに突入してからは、亡くなるまでずっと「俺」モードです。
俺が…何とかしなくちゃ 俺が 死ぬ 前に
出典:鬼滅の刃 20巻174話 吾峠呼世晴 株式会社集英社 2020年5月6日第1刷
そして、亡くなってからあの世で兄と再会した際には「僕」に戻りました。
僕が何の為に生まれたかなんて そんなの自分でちゃんとわかってるよ
出典:鬼滅の刃 21巻179話 吾峠呼世晴 株式会社集英社 2020年7月8日第1刷
本来の自分を取り戻し、兄と手をつないで去っていきましたね。
まとめ
・記憶がないときも、記憶を取り戻してからも「僕」と「俺」とが混在
・記憶がないときは兄が守ってくれていたと感じている
・記憶を取り戻してからは、兄と共にいるイメージ?
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