天狗の面で登場し、読者にインパクトを与えた鱗滝左近次。炭治郎の師匠として厳しくも優しい姿で物語の初期を盛り上げました。
あまりにも天狗の面の印象が強い鱗滝さんですが、「素顔は出てきたっけ?」「お面を被っていない時ってあったけ?」と素朴な疑問が…。
ここでは鱗滝さんの素顔について見ていきましょう。
お面を被っていない時はあるの?
天狗というのは悪事を働く妖怪としての姿とともに、神聖な神としても描かれています。
例えば、アマテラスに遣わされ高天原(天界)から葦原中国(地上)に降り立つ際の道案内として現れたのがサルタヒコ(猿田毘古神、猿田彦命)という神様。この神様は天狗の原型とも言われています。
この天狗のお面を付けている鱗滝さん。
確かに鱗滝さんの身のこなしは羽団扇を持って自在に空を飛び回る天狗を想起させますし、鬼殺隊員の育手という立場は鬼殺隊員への道案内的な役割とも言えます。
いつもこの天狗のお面を被っている鱗滝さんですが、お面を着けていない場面はあるのでしょうか?
既刊をみるに現在のところ鱗滝がお面を被っていないシーンはありません。
素顔は普通のおじいさん!
未だ素顔の分からない鱗滝さんですが、何と最初の構想ではお面を付ける予定がなかったのだとか。
『鬼滅の刃』初代担当編集者である片山達彦さんがこう語っています。
たとえば鱗滝(左近次)さんは、当初は天狗のお面をつけていなかったんですよ。
https://news.livedoor.com/article/detail/17760339/
衝撃の事実!
ではあのお面は一体…
初めにネームを見せてもらったときは、普通のおじいさんでした。ちょっとインパクトがないですよねという話をしたら、原稿の段階ではお面をつけていた(笑)。聞いてみると、「よいのが思いつかないんで、とりあえずお面をつけてみました!」とおっしゃって。だから、鱗滝の素顔を知っているのは僕だけなんです(笑)。
https://news.livedoor.com/article/detail/17760339/
とりあえず付けられたお面ですが、読者としては
鱗滝左近次=天狗
という図式が頭の中に出来上がってしまうほどのインパクトがあります。
天狗にしたのは効果大。
天狗の身のこなしや道案内的な要素などが鱗滝さんの個性を作り上げています。ひょっとこじゃなくて良かったです(笑)
ともあれ、
世の中に出はしなかったものの、鱗滝さんがお面を被ってない素顔のシーンはあったということになります。
鱗滝さんの素顔は「普通のおじいさん」。
お面をとって2巻の浅草の群衆に紛れていてもわからなさそうです。
「普通のおじいさん」というだけじゃいまいちわからない!
という場合は公式ファンブック『鬼滅の刃 鬼殺隊見聞録』が参考になりますよ。ここに鬼滅の前身となった『鬼殺の流』のネームが収録されています。
主役・流の育手に伴田左近次という人物がおり、彼がおそらく鱗滝さんの前身。
彼の素顔はp175で確認できます。優しい顔のおじいさんです。
いつからお面をつけてるの?
2巻8話で藤襲山の手鬼が隊士時代の鱗滝と出会った場面を回想します。この時も鱗滝さんはお面を被っています。
手鬼が鱗滝さんに捕まったのが慶応年間。炭治郎の最終選別の47年前なので、それを踏まえると少なくとも半世紀近くお面を被っていることに。
人生の半分以上、お面を被っていると考えると、もうあのお面は鱗滝さんの顔そのものといえます。
なぜお面をつけてるの?
大正コソコソ噂話によれば「顔立ちがとてもやさしくて鬼に馬鹿にされたから」。
アニメ第3話の次回予告で確認できます。
素顔を知っているのは…
現実世界では吾峠先生と初代担当編集者である片山達彦さんということになります。
物語の中ではどうでしょうか?
鬼殺隊のメンバーは当然、鱗滝より若い人間ばかりなので、彼の素顔を知っている人間はいないと思われます。
可能性があるとしたら、刀鍛冶の里の長・鉄地河原 鉄珍(てっちかわはら てっちん)かなと。
鱗滝の年齢は不明ですが、鉄珍は鱗滝より年齢が上の雰囲気なのでお面を着ける前の鱗滝と出会っていたことがあるかもしれません。
お面の下でちゃんと喋ってる!
お面って不思議な魔力があります。
例えば、能面だと光の当たり具合で喜怒哀楽の表情が表現されており、心の底を見透かされるような魅惑的な恐ろしさがあります。
鱗滝さんのお面にもそういう雰囲気が。
また、
鱗滝さんが喋るシーンをよくよく見てみると、お面からわずかに見える口元のシワが動いているのが見て取れますし、炭治郎が最終選別から帰ってきた時にはわずかな隙間から涙も見られます。
この微量な動きに大塚芳忠さんが声を当てています。この声の当て方も絶妙!
素顔が見えないからこそ、鱗滝さんの表情や思いが伝わってきます。
顔の筋肉がきちんと動かされている具体的な場面はアニメ2話から6話まで。
<アニメ2話>
・炭治郎の肩を掴み、はじめて対面する一連のシーン
・鱗滝の家に到着し頭に被っていた手ぬぐいを外し背中越しに炭治郎に
語りかけるシーン
・狭霧山に炭治郎を連れてきて家まで下りてこいと言うシーン
<アニメ3話>
・最終選別を受けるための一連の特訓シーン(呼吸の特訓など)
<アニメ4話>
・岩を斬った炭治郎に「よく頑張った」「凄い子だ……」と声をかけるシーン
・修行を終えた炭治郎に鍋を振舞うシーン(心の声の時は顔の筋肉は動いていない)
・厄除の面を渡すシーン
・炭治郎を最終選別へ送り出すシーン(喉仏が動いている)
<アニメ5話>
・炭治郎が最終選別から無事帰還してきた時とその後の語らいのシーン(お面の隙間から涙も…)
・鋼鐵塚が刀を持ってきたシーン
<アニメ6話>
・初めての任務に向かうシーン
・沼の鬼との対戦中の炭治郎の回想シーン
本当に言われなければ気づけないくらい細かいところです。
クオリティの高いアニメとは、普通のシーンを普通に見せる技術がしっかりしているものなのだと考えさせられます。
参考:https://natalie.mu/comic/pp/kimetsu/page/3
まとめ
・鱗滝左近次がお面を被っていない時はない
・鱗滝左近次の素顔は作者と初代担当者のみ知っている
・もともとはお面は無く、素顔は普通のおじいさん
・慶応年間からすでに半世紀近く天狗のお面を被っている
・アニメではお面の下の筋肉が動くなど細かいところまで描写されている
参考:https://kimetsu.com/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%92%E3%82%B3
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