上弦の目の数字が鬼によって違うのは?
上弦の鬼には「上弦」の文字と漢数字が左右それぞれの目に刻まれています。これが逆に入っていることも。ここでは理由を見ていきます。
上弦の目の数字は右目?左目?一覧表で見てみる
ランク | 鬼名 | 右目 | 左目 | 左右不明 | 備考 |
上弦の壱 | 黒死牟 | 壱 | 上弦 | ||
上弦の弐 | 童磨 | 弐 | 上弦 | ||
上弦の参 | 猗窩座 | 上弦 | 参 | ||
上弦の肆 | 半天狗 | 上弦 | 肆 | ||
〃 | 喜 | 肆 | 上弦 | ||
〃 | 怒 | 上弦 | 肆 | ||
〃 | 哀 | 上弦 | 肆 | ||
〃 | 楽 | 肆 | 上弦 | ||
〃 | 憎珀天 | 上弦 | 肆 | ||
〃 | 恨の鬼 | 不明 | |||
新・上弦の肆 | 鳴女 | 額に単眼、肆 | |||
上弦の伍 | 玉壺 | 額→上弦 口→伍 | ・目の部分に口2つ ・額と口の部分に目 | ||
上弦の陸 | 妓夫太郎 | 陸 | 上弦 | 10巻86話「妓夫太郎」〜 10巻87話「集結」の途中まで | |
〃 | 〃 | 上弦 | 陸 | ・10巻87話「集結」の途中から逆 ・10巻88話「倒し方」 →左目の「陸」、堕姫のおでこに移動 | |
〃 | 堕姫 | 陸 | 上弦 | ||
新・上弦の陸 | 獪岳 | 上弦 | 陸 |
上弦の目の数字が左右逆な理由は?
上弦の目の「上弦」と漢数字の入り方には法則性があるのでしょうか?
公式では
公式では、上弦の目の文字の入り方についての言及はありません。
無惨のお気に入りで分けてみる
ランク | 鬼名 | 右目 | 左目 | 左右不明 | 無惨の評価 | 備考 |
上弦の壱 | 黒死牟 | 壱 | 上弦 | ビジネスパートナー | ||
上弦の参 | 猗窩座 | 上弦 | 参 | 忠実で真面目 | ||
新・上弦の肆 | 鳴女 | 額に単眼、肆 | 便利 | |||
上弦の伍 | 玉壺 | 額→上弦 口→伍 | 壺が高く売れる | |||
上弦の陸 | 妓夫太郎 | 陸 | 上弦 | 境遇と貪欲さを評価 | 10巻86話〜 10巻87話途中まで | |
〃 | 〃 | 上弦 | 陸 | 〃 | 10巻87話途中から |
「無惨のお気に入りかどうかで漢字の位置が違う説」があります。
上弦の中で無惨が特に気に入っているのは黒死牟、猗窩座、妓夫太郎あたり。
ファンブック「鬼殺隊見聞録」によれば、黒死牟に対してはビジネスパートナーと思っていますし、猗窩座は真面目で忠実なところ、妓夫太郎は境遇と貪欲な性格を評価しています。
しかしながら、この3体で見ると漢字の位置は共通していません。
また無惨から「あんまり好きじゃない」と評されている童磨と信頼されている黒死牟の漢字の位置が同じであることを考えると、無惨のお気に入り説はなくなります。
右目に数字の鬼を見てみる
ランク | 鬼名 | 右目 | 音楽に関係する事 | 備考 |
上弦の壱 | 黒死牟 | 壱 | 縁壱の形見の笛 | 武士の家柄 |
上弦の弐 | 童磨 | 弐 | 舞踊が趣味 | ・子供が舞う舞を「童舞」 ・「童舞」には「胡蝶」という演目があり、右舞 |
上弦の肆 | 喜 | 肆 | 超音波を使う | 人の耳には聞こえない高い音 |
〃 | 楽 | 肆 | 名前が「楽」 | 「楽」には「奏でる」の意味がある |
上弦の陸 | 妓夫太郎 | 陸 | 花魁の兄 | ・10巻86話〜10巻87話途中まで ・以降、数字の位置は逆になる |
〃 | 堕姫 | 陸 | 花魁 | 三味線や舞など一通りの芸は身に付けている |
推測の域ですが音楽系や伝統芸能系で分けられなくもないです。しかし喜と妓夫太郎に関しては多少無理矢理感が…。
妓夫太郎は途中から左目になります。むしろ変わった方が説得力を増します。
「楽」には「奏でる」の意味があるので音楽系に分類しても支障はありませんが、「喜」だとピンと来ません。超音波はねぇ。音は音だけれども…。
「喜楽」で見てみると「喜(き)」を「器(き)」に変えれば「器楽(きがく)」になります。楽器の演奏のことですね。(この辺はこじつけ)
黒死牟は縁壱の笛を持っていることもそうなのですが、武家の跡取りとして育てられているので、最低でも舞の一つや二つは仕込まれていたのではないかと。
また舞の種類には武士と関係の深い剣舞もあります。
明治に出版された「國民百科全書」をみると
昌平校の書生等が酔興に乗じ、帯劍時代にてもありたる故に、詩を吟じてそれに合わせ、佩ぶる所の刀劍を拔きて舞ひたり。
出典:国立国会図書館デジタルコレクション「國民百科全書」第四編 劍舞 尚文館 出版年月日 明43.1
https://dl.ndl.go.jp/pid/897521/1/185
※「平」は本来、旧字
とあります。これは安政時代の話ではありますが、武士が彼らの象徴である刀を舞いに用いることは自然な流れ。黒死牟も舞ったことがあったやもしれません。
周知の如く、童磨と堕姫は芸事に慣れ親しんでいます。
疑問なのは憎珀天がこの表に入っていないこと。彼も雷鼓を背負っていますし、打ち鳴らしていますので、右目派にいても良さそうですが彼の数字は左目です。
琵琶女の鳴女も本来なら表に入るのでしょうが、単眼なので扱いがなんとも。
左目に数字の鬼を見てみる
ランク | 鬼名 | 左目 | 人間時 | 備考 |
上弦の参 | 猗窩座 | 参 | ・掏摸(スリ)の常習犯 ・剣術道場67名惨殺 | |
上弦の肆 | 半天狗 | 肆 | ・趣味が人の家に入り込んで物を盗むこと ・気弱で嘘つき ・何度か結婚、その度に妻子を殺す | |
〃 | 怒 | 肆 | 半天狗の若い時の姿 | |
〃 | 哀 | 肆 | 〃 | |
〃 | 憎珀天 | 肆 | 〃 | |
上弦の陸 | 妓夫太郎 | 陸 | ・取り立て率120% ・侍と廓の女を殺害 | 10巻87話「集結」途中から |
新・上弦の陸 | 獪岳 | 陸 | ・幼少期、寺のお金を盗む ・趣味は博打 |
この方々、人間時は総じて罪人です…。
怒、哀、憎珀天は半天狗の若かりし時の姿ですので、罪状は半天狗と同じ。
ちなみに黒死牟も人間時、人を殺めてはいるでしょうが、戦国武士なので「仕事」。
左右不明の鬼を見てみる
ランク | 鬼名 | 左右不明 | 人間時 |
新・上弦の肆 | 鳴女 | 額に単眼、肆 | ・琵琶演奏者 ・夫を殺害 |
上弦の伍 | 玉壺 | 額の目に上弦、口の部分に伍 | 子供を殺害 |
面白いことに、鳴女はミュージシャンかつ罪人です。右目派にも左目派にも所属できそう。
玉壺の目は左右にはなく上下なのでなんともいえませんが、雰囲気的に左目派に入れたいところ。
作者や無惨の気まぐれ説
数字の位置がバラバラですし、妓夫太郎の数字のある目も突然変わっていますので、無惨の気まぐれ説もあります。
制作側のミスもなくはないかと。
半天狗の丁半(12巻98話)も初期の単行本では「丁」となっていますが、電子書籍やアニメでは「半」になっています。上弦の目についても同じではないとは言い切れません。
まとめ
・上弦の目の文字の入り方は個々で異なる(左右バラバラ)
・無惨のお気に入りで分けられてはいない
・音楽や罪人つながりの可能性もあるが、全部に言えるわけではなく断定はできない
・作者や無惨の気まぐれの可能性もある
参考:https://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/contents/learn/edc22/sakuhin/bugaku/s8.html
https://www.touken-world.jp/tips/21597/
コメント
鬼滅の刃は、その人の趣味や、人からの好かれ具合も見た目に現れていますよね。
とてもいい作品です。