猪の被り物をして炭治郎と行動を共にする伊之助。
伊之助の過去は何巻何話に収録されているのでしょうか?
伊之助の母としのぶの関係についても見ていきましょう。
伊之助御伽草子
伊之助の過去は2回に分けて登場します。
一度目は10巻番外編「伊之助御伽草子」。
ここでは猪に育てられた伊之助が人の言葉を話すようになった理由が描かれています。
伊之助少年は山で猪と暮らしていましたが、時に人の住んでいる里に降りることもあったようです。
たかはる青年とその祖父の住む家になぜか行くようになり、おじいさんから食べ物をもらうように…。
たかはるの、奇怪な動物に餌付けする祖父を見た時の動揺っぷりは、おかしくてたまりません。
おじいさんは猪の被り物をした少年を怪しむこともなく、まるで孫に対するように優しく接しています。
膝に乗せて百人一首を読み聞かせたり、たくさん話しかけたりしているうちに伊之助は人間の言葉を憶えたようですね。
伊之助の名前についてのエピソードもこのおじいさんとのやり取りの中で披露されています。
伊之助の母
そして、母にまつわる悲しい過去が登場するのは18巻第160話「重なる面影・蘇る記憶」です。
ここでは上弦の弐・童磨の記憶を通して伊之助の母・琴葉についてのエピソードが描かれます。
琴葉は美しく心の綺麗な女性で、童磨が教祖として君臨していた「万世極楽教」の信者。
夫からひどい暴力を受けていた琴葉は、まだ赤ん坊だった伊之助とともに、万世極楽教の保護の下にいました。
童磨は信者を喰らうことを常としていましたが、綺麗な心を持ち歌が上手であった琴葉のことは気に入っており、喰べずに手元に置いておきたいと思っていたようです。
しかしながら勘の鋭い琴葉はその事実に気づき、童磨に追われ最終的には喰べられてしまいます。
その際に伊之助だけは何とか助けようと、崖の下に投げたのでした。母親に捨てられたと思っていた伊之助は、母親が命をかけて助けてくれたことを知るのです。
伊之助の母としのぶの関係は?
伊之助はしのぶと「どこかで会ったことがある」とずっと思い続けていました。
伊之助は赤ん坊のうちに琴葉と別れているので、明確な母の記憶があるわけではないと思われます。那田蜘蛛山で走馬灯を見る以前は特に。
ただ、僅かながらなんとなく覚えているものもあるようで、しのぶに母の面影を感じていたようです。当時の琴葉の年齢としのぶの年が近かったことも関係しているかもしれません。
音楽療法の中に「回想法」という考え方があります。記憶障害となっても昔覚えた曲を聴くとその当時の事を思い出すことがあるようです。
琴葉は伊之助の幼い頃、事あるごとに「ゆびきりげんまん」を歌っていたとのこと。
童磨の口から語られた事実で、伊之助の中のあやふやな記憶の点が一本の線につながります。
懐かしい温かい母の歌声と同じメロディーは、無自覚の内に母と一緒にいたころの幸せな感覚を蘇らせることになります。
童磨との対戦前までは、それが自分の中に残された母の記憶であるとは思いもしなかったことから、しのぶに親近感を感じ、どこかで会っている、もしかしたら血縁かもしれないと思うようになったのかと。
伊之助がしのぶと「指きりげんまん」をしたとき、伊之助は「ほわほわ」に似た暖かいした気持ちになっています。(18巻159話、160話の回想シーンで「ほわほわ」の文字はありませんが、伊之助の母としのぶの周りの空気感の表現は同じです。)
伊之助の母としのぶは直接の関係はなかったようですが、伊之助にとってしのぶは「母」を無意識のうちに感じさせる存在であったことは間違いないのではないでしょうか。
まとめ
・伊之助の過去が初登場するのは10巻番外編
・伊之助の母に関する過去が登場するのは18巻第160話
・伊之助の母としのぶに血縁関係はないと思われるが「ゆびきりげんまん」が共通
参考:https://kimetsu.com/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AC%BC%E6%BB%85%E3%81%AE%E5%88%83
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