『鬼滅の刃』の主要キャラたちは特徴のある着物の柄をまとっています。劇中でずっと同じ着物を着ているのでわかりやすい、といった利点もあるのですが、何か意味も含んでいそうです。
ここでは名前や意味、書き方など作中の着物の柄についてまとめています。
大正時代はまだ着物率が高い
登場人物の服装をみてみると、鬼殺隊の隊服は洋装に近いものがありますし、鬼舞辻無惨はしゃれた洋装で登場することも多々。
また上弦の陸であった堕姫は、洋装と和装のマリアージュ、というようなセクシースタイルを披露してくれましたね。
ですが、『鬼滅の刃』は大正時代の物語。
基本的には洋服は着用せず着物を着ている人が多いです。
昭和初期あたりまで、着物は身近な服装として日本人の生活に溶け込んでいました。
着物の柄の名前と意味は?書き方もあるよ
この着物の柄行にはそれぞれ意味があります。
今でもTPOに合った意匠がざっくり決まっているのですが、登場人物に合わせて柄を選んでいるあたりに吾峠先生のこだわりが感じられます。
ここでは、『鬼滅の刃』で用いられている、羽織以外の着物の柄にスポットをあててみましょう。
竈門禰豆子の着物
禰豆子の着物は「麻の葉文様」。大麻の葉がモチーフの伝統柄です。
麻の葉の性質から、子供の健やかな成長を願う意味が込められています。
詳しくはこちらでまとめています↓
わかりやすい動画がありましたのでこちらを参考にしてください。
コンパスも定規も使用せずに、フリーハンドで書く方法もあるようです。
珠世の着物
珠世の着物の柄は椿柄。
厄除の意味があります。
浅草メンバーの朱沙丸とも関係がありますよ。
連続文様ではないのでこれはオリジナルを参考にフリーハンドで描くしかなさそう。
産屋敷耀哉の寝巻き
お館様の寝巻きは「紗綾形」。サヤガタ、と読みます。
「卍」を斜めに崩して連続させた模様で、長寿や繁栄を意味します。
産屋敷家にとって「長寿」「子孫繁栄」は切実な願いですね。
こちらの書き方はかなり複雑。とても文字では説明できないので、下の動画をご参考ください。必要な道具は定規です。
童磨が喰っていた女性の着物
誰?と思われたかもしれませんが、コミックス11巻で童磨が食べてしまった女性のことです。
彼女の着物の柄は「青海波」という文様。
無限に広がる波に未来永劫へと続く幸せへの願いをのせています。
青海波に松竹梅
青海波を描くにはコンパス、定規が必要。
まず円を描き、円の中心を通る垂直線を引きます。線と円周が交差しているところにコンパスを置き、半径の幅で円周に点を打ちます。
その点にまたコンパスの針を置き、点を打つ…を繰り返し、その点を線で結ぶと六角形ができます。
六角形の一辺の長さを半径とする円を垂直線上に描き、さらにその内側に一回り小さめの円、そしてさらにもう一回り小さめの円…ということを繰り返していくと青海波の出来上がりです。
このほか、刀鍛冶の里長、鉄地河原鉄珍の着物は「菱文」という柄、不死川兄弟の父親は「矢絣」、半天狗とその派生鬼の一部は「立涌」という柄を身につけています。
おまけ
コミックス2巻に登場する子供の姿をした鬼・朱紗丸の帯は逆の「青海波」です。
そのほか13巻115話「柱に」の中で不死川玄弥が背負っている風呂敷の模様は「唐草」。
上弦の弐である童磨が過去人間であったときに教祖として祀られていたころから使用している帽子は「蓮華」(蓮、睡蓮)をモチーフにしています。扇ももちろん蓮華柄。
蓮華は仏教やヒンドゥー教において仏や神の象徴であったり、持ち物であったりする聖なるものです。
まとめ
・着物の柄にはそれぞれ意味がある
・書き方はフリーハンドでかけるものもあれば、コンパスや定規を使って書くものもある
参考:
https://www.kanaiya.co.jp/mame/08-03.gara.htm
https://tips.clip-studio.com/ja-jp/articles/1889
https://www.wano-r.jp/original69.html
http://fusionia2.sytes.net/design/1124/
https://kyo-ya.net/info/%E9%9D%92%E6%B5%B7%E6%B3%A2%E6%9F%84%E3%81%AE%E6%84%8F%E5%91%B3%E3%80%81%E7%94%B1%E6%9D%A5/
羽織の柄についてはこちら↓
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