未だ謎の多き蛇の呼吸。その独特の動きはまさに蛇を思わせるものです。
ここでは蛇の呼吸の型と技についてまとめています。
蛇の呼吸とは?
始まりの呼吸から派生した呼吸が基本五流派と呼ばれるものです。
蛇の呼吸は基本五流派の一つである水の呼吸から派生。
この呼吸の使い手の太刀筋は蛇のごとく異様な曲がり方をします。
日輪刀の色は薄紫。19巻の表紙で確認できます。
刀身は諸刃(両辺に刃のついた剣)かつ波打った形をしています。波打ち具合が蛇の動きを見るかのようです。
諸刃の刀は刺突に向いている刀で室町時代中期以後の短刀にみられる作りです。
「諸刃の剣」という言葉があるように、相手も斬ることができますが同時に自らも傷つける恐れもある作りなので、非常に扱いが難しい刀なのではないかと推測されます。
蛇の呼吸の使い手
蛇柱 伊黒小芭内(いぐろおばない)
蛇の呼吸の型と技を一覧化
基本形は壱ノ型から拾ノ型まで10個あります。
壱ノ型 委蛇斬り
読み方は「いだぎり」。21巻183話初出。
蛇のような長々としたうねりで自身の周りに円を描く斬撃。
委蛇…「いい」とも読む。うねうねと長く続くさま。曲がりくねって長々と続くさま。
https://kotobank.jp/word/%E5%A7%94%E8%9B%87-429979
弐ノ型 狭頭の毒牙
読み方は「きょうずのどくが」。19巻164話初出。
無限城での戦いで上弦の肆となった鳴女に向けた技ですが、直前で遮られたため詳細は不明です。
毒牙…毒蛇などの、毒液を出す牙 (きば) 。
dictionary.goo
毒牙というくらいですから、毒絡みの技かなと思われますが。
参ノ型 塒締め
読み方は「とぐろじめ」。190話初出。
塒…ねぐら、とや、とぐろ。
https://www.kanjipedia.jp/kanji/0002812500
塒(とぐろ)…蛇などが、からだを渦巻き状に巻いた状態でいること。その状態。
https://kotobank.jp/word/%E5%A1%92-583046
蛇が塒を巻くような太刀筋。
肆ノ型 頸蛇双生
読み方は「けいじゃそうせい」。199話初出。
双頭の蛇の様な太刀筋。
双生…同時に二人の子を産むこと。また、生まれること。
https://kotobank.jp/word/%E5%8F%8C%E7%94%9F-552669
伍ノ型 蜿蜿長蛇
読み方は「えんえんちょうだ」。16巻140話初出。
S字に蛇のようにうねりながら複数の敵を両断する技です。初めて技が出された時(16巻140話)は、少なくとも5匹の鬼を倒しているので中範囲の技と言えます。
また、水の呼吸から派生しただけあって参の型の流流舞いの流れるような動きと似通っています。
蜿蜿長蛇…うねうねと長く続いているもののたとえ。
dictionary.goo
この漢字はあまり日常生活では目にしませんが、「えんえん長蛇の列」という表現を耳にしたことがあると思います。
漢字表記としては「蜿蜿」の他に「蜿蜒」「蜒蜒」があります。
漢字「蜿」は動物がうねうねと動く様を意味します。
漢字「蜒」も蛇がくねくねと動く様を表す言葉ですが、同時に細長い動物に用いられています。「蜒蚰(なめくじ)」「祝蜒(ヤモリ)」「蚰蜒(ゲジゲジ)」など。
技名からなめくじやらゲジゲジを連想してしまっては蛇から遠くなってしまいます。
吾峠先生はより蛇をイメージさせる漢字を選んだのだと考えられます。こうした細かい部分にも先生のこだわりが垣間見えますね。
長蛇という漢字は蛇の体のようにうねうねと続くもののことを意味しています。
まとめ
・蛇の呼吸は水から派生
・使い手は蛇柱の伊黒小芭内
・蛇のようなうねった動きが特徴
参考:wikipedia
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