妓夫太郎と堕姫とが人間だった頃、住んでいた場所は吉原の羅生門河岸。
羅生門って東京だっけ?
京都とか奈良じゃないの?
名前の由来は?
ここでは羅生門河岸の場所や名前の由来などについてお届け。
羅生門河岸とは?
どこにあるの?
遊郭編の舞台となる吉原遊郭。
場所は浅草寺の裏、日本堤付近。
現在の東京都台東区千束あたりになります。
吉原の出入り口は「大門(おおもん)」と呼ばれる一か所のみ。
現在も交差点名などに「吉原大門(よしわらおおもん)」の名が残っています。
出入りは非常に厳しく管理されており、吉原の周りには遊女の足抜け(脱走)を防ぐため、
「おはぶろどぶ」と呼ばれる堀が張り巡らされていました。
大門からのびる吉原のメインストリート、
花魁道中も行われる仲之町(町とつきますが道)の両側には格の高い遊女屋や引手茶屋が並び立ちます。
堕姫が蕨姫花魁として君臨していた「京極屋」や、
優しい鯉夏花魁がいた「ときと屋」、
伊之助がスカウトされた「荻本屋」などはおそらくこのあたりかと。
そして大門から見て右側に西河岸・浄念河岸、
左側には羅生門河岸と呼ばれる、おはぐろどぶに面した裏通りがありました。
堕姫と妓夫太郎は、吉原の裏通りであるこの羅生門河岸で生まれ育ったのです。
地図参考:https://www.kobunsha.com/special/saeki/yoshiwara_shou/04/
名前の由来
平城京・平安京にあった羅生門。
芥川龍之介の小説にもありますね。これは京都が舞台。(玉壺の声優・鳥海浩輔さんの声で「羅生門」が聴けます↓)
羅生門河岸には「羅生門」の名がつきますが、
場所は平城京のあった奈良でも平安京のあった京都でもなく東京。
東京なのになんで羅生門が使われてるの?
と思いますが、
羅生門河岸の名前は「羅生門の鬼」の話に由来。
なんでも、平安京の正門・羅生門に人間の腕をつかんだら絶対に離さなかった鬼がいたとか。そのエピソードが元になっています。
羅生門河岸に立ち並んでいたのは最も格の低い切見世と呼ばれる遊女屋です。
そこの遊女が通りを歩く男性の荷物や着物をつかみ、
見世に無理やり引きずり込んで客としたところからその名がつけられたようです。
どんな所?
羅生門河岸は吉原の中の最下層ともいえる場所。
病気になったり年老いたりした遊女がそこに立ち並ぶ切見世に集まっていました。
格の高い大見世や中見世などは遊女の定年があったのに対し、
切見世では年齢制限はありません。
羅生門河岸なのか西河岸なのかは作中では不明ですが、京極屋で諜報活動をしていた雛鶴も病と思われ切見世に送られています。
住人たちは貧しく、仕事の邪魔になる子供は疎まれる存在です。
遊女にとって妊娠は恥。
鬼滅の中では妓夫太郎が、生まれる前も生まれた後も邪魔にされ何度も殺されかけたという描写があります。
まとめ
・羅生門河岸は吉原の出入り口である「大門」から見て左側に位置する裏通り
・通りの名は「羅生門の鬼」に由来している
・吉原の中で最下層とされる場所
参考:https://tate-school.com/archives/1132
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