鬼滅の刃に登場する鬼殺隊士は、人間を遥かに上回る身体能力を持つ鬼に対して「全集中の呼吸」という特殊な呼吸法を用いて戦います。
この呼吸法により身体能力を向上させた上で、そこから型に沿った必殺の剣術を繰り出します。
魔法ではなく技術なので、習得するには死ぬほどの努力が必要。そのことが作品に「特殊な能力を持つ鬼」に「努力で立ち向かう人間」という対比を与え、数々の燃えるバトルを生み出しました。
そんな炭治郎たちの努力の結晶である呼吸を派生図にしてまとめてみました。
【鬼滅の刃】呼吸の相関関係
公式ファンブック『鬼殺隊見聞録 p. 20 附録ノ二 呼吸派生ノ図』をマインドマップ風にしてみました。マインドマップ風にすると関連性がわかりやすくなるのでこういう時は便利です。
この派生図を元に呼吸法の基本五流派と派生系、始まりの呼吸について見ていきます。
呼吸の基本五流派
呼吸にはまず基本となる5つの流派が存在します。
炎の呼吸
歴史の古い呼吸法で、鬼殺隊の最高位である「柱」にはどの時代でも炎の呼吸の剣士が入っています。
足を止め、力を込めた踏み込みから出される技が多いのが特徴です。
水の呼吸
炎の呼吸と並んで歴史の古い呼吸法です。
炎と同じくどの時代の「柱」にも水の呼吸の剣士が入っています。
水のように柔軟な動きでいかなる敵にも対応できるのが特徴。主人公の炭治郎が最初に覚えた呼吸法で、派生した流派が多い呼吸でもあります。
風の呼吸
荒れ狂う風のように、荒々しい動きから繰り出される技が特徴的な呼吸法。
イメージなどではなく、実際に剣技によって起こされた風が攻撃力を持つことが最大の特徴です。
岩の呼吸
岩のように固い防御に長け、筋力を使ったパワーファイトを得意とする呼吸法。
力で押しまくるという特性上、単調ではあるものの弱点が見当たりません。
雷の呼吸
力を脚に集中させ、目にも留まらぬ速さの踏み込みから斬撃を繰り出す呼吸法。
主人公である炭治郎の友人・我妻善逸が使用する型でもあります。
基本から派生した呼吸
蛇の呼吸
派生元は水の呼吸。
蛇のような変則的な動きから繰り出す技が特徴的。
蛇の呼吸は水の呼吸の派生ですが、蛇自体は民俗学的には雷とも関係性が非常に深いです。使い手同士の人間の相性はともかく、技の相性はいいのではないかと個人的には思っています。
花の呼吸
派生元は水の呼吸。
連撃を放つ技が多く、その際の刀の軌跡が花のように見えるのが特徴的な呼吸法。
蟲の呼吸
派生元は花の呼吸。そのため、水の呼吸の派生になります。
日輪刀に仕組んだ毒で鬼を倒すため、鬼を「斬る」ことではなく「突き刺す」ことに重点を置いているのが特徴。
音の呼吸
派生元は雷の呼吸。
作中からは詳しい描写が読み取れませんが、雷の呼吸の派生であることから推測するに脚力を強化して攻撃に活かしているのではと推測されます。
恋の呼吸
派生元は炎の呼吸。
使い手の甘露寺蜜璃が炎の呼吸を基にして独自に編み出した呼吸です。そのため創始者でもあります。
さながら新体操のような動きと、蜜璃独特の鞭のように変幻自在な日輪刀から繰り出される高速且つ広範囲な攻撃が特徴。
霞の呼吸
派生元は風の呼吸。
突風のような高速の動きから繰り出す斬撃が特徴的な呼吸法。
獣の呼吸
使い手の嘴平伊之助が独自に編み出した呼吸法。
単純な攻撃が多いですが、相手を察知する技もあるなど我流故に幅広い使い方ができることが特徴です。
『鬼殺隊見聞録』P20 呼吸派生之図 によると風の呼吸の派生になるようです。
始まりの呼吸とは?
始まりの呼吸とは、作中に出てくる全ての呼吸の源になった呼吸法で「日の呼吸」とも呼ばれます。
呼吸法の一つ「炎の呼吸」とはまったく異なるものであり、炎の呼吸には代々
「炎の呼吸」を「火の呼吸」と呼んではならない
鬼滅の刃 7巻 第53話 吾峠呼世晴 集英社 2017年8月9日第1刷
と伝えられているほど特別視されている呼吸でもあります。
主人公である竈門炭治郎の家に代々伝わる神楽舞「ヒノカミ神楽」は日の呼吸に近い呼吸法であり、病弱だった炭治郎の父でさえこの呼吸法を使うことで巨大な熊の頭を切り落とすという病人とは思えないことを成し遂げています。
まとめ
・呼吸法は技術であり努力して習得するものである
・呼吸法は基本となる5つの流派から派生
・全ての呼吸の源は日の呼吸
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